いよいよ暖かくなってまいりました。 冬と違って食材は、こまめに冷蔵庫に保存しないと、 口にしてみて「アラッー!! 嫌な味!!」なんてことになりかねません。 そうならないで済むのがなんといっても缶詰ですね。 今、大須演芸場では新たなるブームが起こりつつあります。 それは・・・ 大東両“熟成釜飯缶詰”ブームである。 体を張ったレポートに瞠目せよ!! |
← こちらがそのブームの火付け役、名古屋・大道芸界の重鎮、大東両先生のスナップショットである。(例によって伝統の3号楽屋にて) インターネットの何処を探しても見つかりっこない写真なだけに実に貴重な一枚と言える。 その芸の幅広さは恐ろしいの一言につきる。紙きり(←至芸)、紙芝居(←すべて自身で絵を描く)、南京玉すだれ(←道具はすべて菜箸による手作り)、ガマの油売り(←大須大道芸フェスタに毎年出演)、そして浪曲アラカルト etc 名古屋の土壌が生んだ、生粋の名古屋芸人である!! |
そのブームは不意に訪れた。4月、大須演芸場下席でのことである。 自作のカレーをタッパーに入れて楽屋で食す私の姿を見るにつけ、先生が一言。 「おぅ、君は自分で弁当を持ってくるのか。 よし!!では、俺が普段から食べてる缶詰、言って見りゃ非常食だな。 それを持って来てやるからな」 「ありがとうございます」 (即答したのがすべての始まりであった!!) |
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← これがブームの震源。○ごろもフーズ・釜飯風“五目めし”の様相だ!! 4月25日、師により持ち込まれたこの熟成釜飯。師は自宅で、演芸場でこの釜飯を食す。 師は、近所でもらってくるパンの耳もバリバリ食すのだ。つまり普通の人ではないのであり、それは舞台を見れば一目瞭然であるのだ。 |
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→ すみませんボケちゃって。 でも読めますよね。91年7月17日製造。賞味期限は製造から36ヶ月だそうである。 師の芸もさることながら、半端な熟成振りではない!! |
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← しかし、この形状の缶詰を今探せと言われても見つかるまい。 缶のへりには何と、缶切りが付いているのだ。 |
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→ 念のため、キャッシュカードとの大きさ比較をご参照ください。 |
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← 累計32缶の熟成釜飯の図。 この壮観さに瞠目せよ!! 兄弟子の楽屋訪問がなければあやうくジャッキーロビンソンの42缶になるところだった。 自らの人生、艶っぽいハーレム状態には縁遠いにもかかわらず、こんなアイテムのハーレム状態は時折訪れる。誰を呪えばよいのか・・・。 |
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そして私は決断した。 「おふくろゴメンよ。俺、食べてみるわ」 |
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← 米粒ぎっしり!! 普通の感覚としては、量の多さ、ぎっしり詰まったものについては喜ばしい感覚がこみ上げてくるものであるが、今回は違う。明らかに違う。 この時点で悲しいほどにその容姿は美しいのだが・・・。 |
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→ プッチンプリン方式にて、皿に盛る。 缶の形状をびた一文崩すことなく鎮座ましましたのであった。 美しくも奇形。GAUCHOのイメージとダブルのはまさにこの一瞬においてである。 |
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← レンジでチンすること3分。水気の不足に途中止めて、水をたらすこと2度。途中、熱を通す為、その美しき形状を崩しにかかる。そしてふっくら出来たのがこれだ!! |
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→ 塩っけが少ないね。ちょっと。ごま塩かけました。あと、キムチね。 写真はないですけど、意地で完食。 今日だけは自分で自分を誉めてあげたい。 |
師はこれをほぼ毎日食べてるのだ言う。私が真の意味での名古屋芸人になるには、 あまりにも遠い道のりであることを今回、思い知らされたのであった。 師は恐らくこの缶詰をパンの耳同様、誰かからもらって来たのであろう。 名古屋の皆さん。動物園同様、あの先生には食物をむやみに与えないようよろしくお願いいたします。 私にそのしわ寄せが来ますので。 オウム事件の渦中、「俺がいなくなったらオウムと思ってくれ」の例ではありませんが、 まさに「俺が消えたら、熟成釜飯だと思ってくれ」と言い残して終わりにします。 いい思い出をありがとう。大東両先生。フォーエバー大東両。 |