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2013年1月17日 人生初のスリランカはもぐりの宿にもぐりこむ。
 7時起床。散歩がてらプルダヤバスステーションに行きました。タイやシンガポールへの国際バスがここから出発します。将来、ここを利用する日が来るかもしれません。宿の近くにインド料理店発見。チキンマサラとチャパティーみたいなやつをいただく。いいところを見つけました。

 これから乗るエアアジアの飛行機に機内食はありませんので、中華街で肉まんと大型チキンまんを買いました。特にこのチキンまんが最高でした。私は必ずリピーターとなるでしょう。

 LRTでKLセントラルに移動して一昨日預けた荷物をコインロッカーから取り出しました。効率いい旅をしているものです。時計を見ると時間がタイトでした。出発間際のLCCT行きのバスに飛び乗るとそこは最後の一席でした。幸運でした。

 午前11時発の飛行機に乗り、現地時間午後12時30分にスリランカのバンダーラナーヤカ国際空港に到着しました。ビザの購入は既にインターネットで済ませていたので入管もスムーズでした。しかし、このビザも以前はただでした。これが20米ドルとなり最近値上げして30米ドルとなりました。この一事からして胡散臭さを感じずにはいられません。要は旅行客の足元見るのが露骨な国ではないか?という疑念です。

 入管を通過するとそこは秋葉原と見まごうばかりの家電がズラーッと並んでます。しかもシロモノ家電です。現地人用なのでしょうが旅行帰りに買うものなのでしょうかね? これもお国柄でしょうか。驚きました。

 荷物を拾い上げて出口に行くとそこは両替商が4軒ありました。T/Cを両替しようとしましたが手数料がそれぞれ、500スリランカルピー(以降LKRと表記します)、400LKR、100LKRとまちまちです。要するに言い値のような気もします。怪しい国です。100米ドル分のT/Cが12436LKRになりました。うち100LKRが手数料としてとられます。

 空港外に近郊バスターミナル行きのバスがあると地歩には書いてあるのですが見つかりません。建物を背に左に歩くとコロンボ行きの小型バスを見つけましたがこれは南方に向かうバスです。私がこれから目指すのは北の世界遺産の街アヌラーダプラです。乗れません。仕方がないのでトゥクトゥクに乗りました。5分乗って100LKRです。高いのか安いのか・・・? バスターミナル(といっても実にこじんまりとしてますが)に着きましたがどのバスに乗ればいいのか分かりません。そこらじゅうの人に聞きましたがどうやら直通バスはないようです。私は海岸沿いを北上して行くものだと思い込んでいましたがそれは間違いで、内陸のクルネーガラで乗り換えろというのです。地図で調べてみるとそちらの方が理にかなっているようです。親切な人が「このバスだよ」と連れて行ってくれました。


↑このバスです。

 午後2時バスが出発しました。クルネーガラまで2時間半の道のりです。ところが、2時間過ぎたところでついに来ました。腹痛です。もちろんローカルバスにトイレなんて気の利いたものはございません。こういうときに限ってバス会社らしい人が、物珍しい旅人の私に色々と声をかけてくるではありませんか。すまないことですがとてもやさしく答えてはいられません。祈るように到着を待ちました。その間何度、野○ソを直訴しようとしたことでしょうか。すると山の天辺に白い仏像が鎮座する町に着きました。「見たことあるぞ」と思ったらやはり、BSの旅番組で見たことのある場所でした。クルネーガラです。

 バスを降りてトイレを目指そうとしたら何と、先ほど声をかけてきたバス会社っぽい人が次のバスに連れて行ってやると言うではないですか。ありがたいのですが黙って従うわけにはまいりません。
「ごめんなさい。私、トイレに行きたいの」
「何? トイレか? こっちだ。5LKRを準備しなよ」
と教えてくれました。チップが5LKRということです。
「ありがとう」
と告げて急いでトイレに入りました。大きいほうの扉が3つ。扉を開けると、男の人がしゃがんでいました。あわてて閉じたことは言うまでもありません。鍵はかけないのか? スリランカ流儀の厳しい洗礼をくらってしまいました。隣が開いたのでそこに飛び込みました。入ってびっくりしました。鍵がないのです。本当です。これではおちおちしゃがむこともできません。しかも、しゃがむと扉に手が届きません。これでは今度はこちらが覗かれる被害者となってしまいます。手をギリギリ伸ばして戸が開けられないようにしつつしゃがみます。41歳のやることではありません。また、でかい荷物を置く場所がありません。地べたは湿っているのですから。しかし背に腹は代えられません。覚悟を決めて地べたにバックパックを置きました。こういう時に友達と旅をしていれば・・・と思うのであります。もちろんトイレットペーパーなどという文明の利器はありません。手で拭きます。現地に来てやってみてくださいよ。紙よりも理にかなっていることが体感できます。

 この間5分は経過したでしょうか。5LKRを支払い外に出ると、そこにはさっきのバス会社の人が私を待っていたのです。私、現地の大人をう○こ待ちさせてしまいました。「んー長い。あいつ、さてはう○こだな」って思われてしまったのでしょうか? 心境複雑です。この気まずさが現地の人にどれほど理解されるのでしょうか? わが国日本は小学校でうんこをするといじめられるという世界にまれな文化を持っています。日本の学童は皆うんこを我慢しながら生きています。スリランカ人にこの文化をどう説明すればいいのでしょうか? 一度じっくり語り合いたいものです。アヌラーダプラ行きバスに連れて行ってくれたところでお別れしました。やさしい人ですね。インドだったらここでこっぴどく「チップよこせ」と来るはずですからね。

 ところで尾籠なお話ですが、海外旅行4日目で通じがつくというのは快挙です。旅独特の緊張でどうしても便秘になってしまうのです。しかし、旅に慣れたのか今回は4日目です。うれしい変化です。

 開いてる座席に座って出発を待ちました。その間、どんどん客が乗ってきます。出発してから途中からもどんどん客が乗ってきてあっという間にすし詰めになりました。アヌラーダプラまでの2時間半、この状態が続きました。座れた幸運をかみ締めましたね。すごいのはいくら混もうと車掌がすべての客から運賃を徴収してまわっていたことですかね。既にもらった人そうでない人とよく顔が覚えられますね。あれは重労働ですよ。私にはできません。

 午後7時半。アヌラーダプラのオールドバススタンドに到着しました。もちろん日没過ぎてます。ゲストハウスの客引きもいません。自力で今日の宿を探さねばなりません。実に厄介です。仕方がないので近くにいたトゥクトゥクの運転手に
「1000LKR以下の宿に連れて行って」
と頼みました。
「200LKRで連れて行く」
と言われました。おそらくぼったくり価格でしょう。相場観をつかんでいないこちらとしては抵抗する術がありません。言いなりです。乗って3分くらいでしょうか。草むらの中の民家につきました。「ここは宿?」というのは初めの印象です。あたりは真っ暗です。本当にここでいいのでしょうか? すると中から満面の笑みを浮かべたおじさんがやってきました。どうやらここは民家の一部屋だけをゲストハウスにしているところのようです。まさかこんな時間に客が来ようとはといった様子です。
「一泊いくらですか?」
「1300LKR!!」
と力強く答えてきたではありませんか。話になりません。
「あのねおじさん。あの運転手にね、1000LKR以下のところに連れて行ってと言ったの。だからここには泊れない」
「1000LKR!!」
と即答。空き部屋になるか埋まるかの瀬戸際ですからね。焦るわけです。
「ならいいよ」
で宿が決まりました。

 しかしチェックインの記帳が始まる気配がありません。1000LKRを渡すと「サンキュー」でおしまいです。要するにもぐりの宿ですね。通報すると、このおじさんは間違いなくしょっ引かれることでしょう。レシートを要求すると紙切れに手書きのやつが来ました。やっぱりモグリです。「250LKRでレンタサイクルもあるよ」「いいねぇ。明日、借りるわ」

 部屋できつねどん兵衛を食べておやすみなさい。襲われなければいいのですが・・・。
収支
カレーの朝食 7MYR、肉まんと大型チキンまん 5MYR、LRT 1MYR、バス KLセントラル→LCCT 8MYR、水 1.5MYR、両替 T/C 100米ドル→12336LKR、両替手数料 100LKR、トゥクトゥク 100LKR、水1L 70LKR、バス 空港→クルネーガラ 90LKR、トイレ 5LKR、バス クルネーガラ→アヌラーダプラ 140LKR、トゥクトゥク 200LKR、ゲストハウス 1000LKR、

残り 28400円、97米ドル、T/C 300米ドル、10731LKR、18MYR、261000IDR
2013.01.16 2013.01.18
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