2014年1月23日 雷門、生まれてはじめて中国人になるの巻。
 午前6時30分起床。7時にホテルを出てカトマンドゥから東へ12キロのバグダプルに行きました。映画リトルブッダのロケ地となった古都です。バスに揺られて40分。入り口に立つとやはりここでも外国人価格1500NR!!他より500NR高いです。馬鹿馬鹿しいのでカトマンズから35キロ、もっと東のナガルコットに行くことにしました。

 落ちたら即死のような山道をひたすら登っていきます。終点でバスを降り南へ徒歩で1時間。ヒマラヤ山脈を一望できるビュータワーに行くことにしました。バイクタクシーが勧誘してきましたので聞いてみました。「歩くとどれくらいかかるの?」「片道2時間。往復4時間ね」っておいおい。地歩には1時間とあるぜ。うそつかないと商売にはならないわなぁなんて思いながら無視して徒歩で行きました。ネパール軍の訓練基地を眼下に見ながらのミニトレッキング。ダイエット効果はいかばかりでしょうか?

↑眼下にこんな景色が続きます。

 ジャスト1時間で着きました。いやぁー素晴らしい見晴らしであります。この中に世界最高峰・エベレストがあるのです。どれでしょう?その場で店を商う少年が「あれだよ」と教えてくれましたが爪の先ほどの大きさで明確ではありません。しかし生まれて初めて世界最高峰を視界に入れたことに違いはありません。言葉にしがたいほどの小ささでしたが。

↑多分、真ん中の山がエベレストではないかと思われます。

↑ヒマラヤ山脈を背景に記念撮影です。

↑ビュータワーで商売する親子。左の少年がエベレストの位置を教えてくれました。

 下山してバスに乗りバグダプルに戻りました。ここの寺院群はカトマンズやパダンのそれよりも重厚なのだそうです。そのはず周囲数キロに囲まれたエリアは現役の集落なのです。何としても見たいのですが拝観料1500NRは足元見すぎ価格です。許せません!!軍門に下るか断念かの2つに1つ。ここで看板を読み直しました。ネパール人は無料。SAAC加盟国(南アジア近隣諸国)の人100NR、外国人1500NRとあります。するとこれらの表記の下にもう一行あるではないですか。中国人は100NRと。何それ!!!

↑これがその看板です。クリックして出てくる拡大写真で中国人優遇をご確認を!!

 私、瞬間的に心に誓いました。今日から私は中国人です。誰が何と言おうとちゃきちゃきの中国人です。要はそれを判定するのはネパール人なのです。日本人と中国人を見分けられるわけがありません。日本人がオマーン人とカタール人を見分けられないのと同じことです。ひよこの雄雌の仕分け以上にハードルが高い作業なのです。外国人の足元を容赦なく見てくる相手にはそれなりの対抗策つまり、知能犯的な遊びをしてみたくなるものなのです。この気持ち、何人の人がうなずいてくれるでしょうか?

 意を決して強行です。私の「中国人1枚」に「パスポート見せろ」ときました。想定内です。「パスポートは持ってない」「なぜだ?」「ビザがいるからバングラデシュ大使館に預けてある」これは事実です。もちろん持っていたとしても出すわけがありませんが。「ならコピーを見せろ」と。そこまで来るか!と思いました。動揺せず「持ってない」と、「なら中国国内の身分証明書を見せろ」と。えっ!!そこまで来るか!!!少々困りました。ぐっと耐えて「それはホテルの部屋に置いてある。今から取りに行っていいか?」「どうぞ」その場を去りました。ここはガードが固いです。しかし問題はありません。ここは現役の集落ですから入り口はいくらでもあるのです。次の入り口に移動します。

 話しかけようとしたその時です。門番からいきなり「ニーハオ!!」と。ニーハオきたぁーーー!!!!!!!心中、叫んでしまいました。満面の笑みで「ニーハオ」と絶妙なカウンターパンチを私が返すと完全に試合終了!!!であります。すべては心の準備しだいなのです。ここで間が開いたり否定したりした瞬間に、私は中国人ではなくなるのです。相手はそれを私に試したのです。ここから先、パスポートや身分証明書云々を口にするのは野暮の極みというやつです。「○×※△■・・・チンチンライライ大三元」と超適当な中国語もどきを羅列しときました。100NR払うと中国語の案内チラシをくれましたので大きな声で「シェーシェー」と言って受け取りました。相手も「シェーシェー」と返してくれました。騙してごめんなさいね。しかし1500NRはいけません。3分の1くらいが妥当じゃありませんかね?

 バグダプル。一言、素晴らしい!!

↑こんな感じの現役集落です。

↑沿道にはお土産やさんがびっしり。

↑記念撮影。

↑ネワール彫刻の傑作、孔雀の窓です。

 これからネパール旅行を計画される方がいれば強くお勧めしたい所です。広い敷地の現役集落だけに風情が他所とは違います。ネパール様式の赤茶けた建築物はもちろんのこと、大昔へタイムスリップしたかのような軽い錯覚を味わえます。1500NR払ってでもお釣が帰ってくる場所だ!!と言いたい所ですが、払ってない私が言ってもしょうがなでしょう。100NR突破に挑戦したい方がいれば私から一言。「度胸あるのみ」であります。

 タメルに戻りカトマンズ最後の散歩をします。これでタメル周辺の散策や、空港からの夜のバス移動まで迷うことなくできるようになりました。再来しなければこの経験は何の役にはたちませんがね。

↑タメル近くの路上で商売するおじさん。目の前に置いてあるのは体重計です。一体、何の商売なのでしょうか?
収支
バス(カトマンドゥ⇔バグダプル) 100NR、バス(バグダプル内を移動) 15NR、バス(バグダプル⇔ナガルコット) 90NR、バグダプル拝観料(中国人価格) 100NR、水1L 15NR、エッグチョーミン 95NR、両替1000円→930NR

所持金残高
30500円、3877NR、75米ドル、トラベラーズチェック250米ドル、28.4MYR、6.8シンガポールドル、2051インドR
2014.01.22 2014.01.24
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