2016年09月10日 差別的料金設定に無言の抵抗を試みまくりの巻。
 7時起床。エスファハーンを東西に流れる川、ザーヤンデ川を南へ渡って数百メートル離れた地区をジョルファー地区というアルメニア人居住区があります。17世紀初頭にアッバース1世が優れた職人や商人を集めたのが始まりだそうです。ジョルファーとは彼らの故郷の名前だそうです。確かにこの一角だけ風情が一気に中世っぽくなります。

 まず出かけたのがヴァーンク教会です。


↑ヴァーンク教会の入り口にある時計台が後ろに見えます。


↑大聖堂の天井です。

 中には博物館も併設されており、聖書の言葉を記した髪の毛が顕微鏡を通して見ることが出来ます。凄いのでしょうが、何のために拵えたのかよくわかりません。

 次に同じ地区にあるベツレヘム教会へ行きました。


↑こちらがベツレヘム教会です。私以外、見物人は誰もいませんでした。

 ジョルファー地区を離れて歩行者天国状態のスィー・オ・セ橋を渡り、徒歩でエンゲラーブ広場そばのホテルへ帰りチェックアウトです。見物は続行ですから荷物はホテルで預かってもらいます。

 次に向ったのが超高級ホテル、アバッシーホテル正面にある旅行代理店です。というのも、明日は南下してシーラーズ観光。あさって午後はシーラーズから一気にテヘランへ空路で戻りすぐさま、テヘラン駅発の寝台特急でタブリーズに向う計画になってます。シーラーズ→テヘランの航空チケットを買わねばなりません。シーラーズ空港を午後5時に出るキーシュ航空のチケットを購入できました。1時間15分のフライトで約6645円ですからまぁまぁですね。

 さぁ、あとは今夜10時発シーラーズ行きのバスの時間まで自由行動です。世界遺産にも指定されたペルシア式庭園を有するチェヘル・ソトゥーン庭園博物館に行きました。入り口に下記料金表がありました。


↑チェヘル・ソトゥーン庭園博物館の入園料金表です。

 一行目に200000IRRとありますから日本円で約581円です。ところがイラン人の支払い状況を観察すると明らかに小額紙幣を渡しています。「どういうこと?」としばし考察して分かりました。「やはりここでもか!」というやつで、外国人旅行客と現地人との間で料金に差をつけてるんですね。2行目のペルシャ文字が現地人用の料金です。30000IRRですから約87円です。7倍弱の差です。みなさんならどうします?「たかが500円の違いでしょ。気にしない気にしない」となるでしょうか? ここが本当に貧しいネパールやバングラデシュというならそれで構いませんが、イランはどうみても先進国とはいいませんが立派に近代化された国です。おいそれと言い値を払うのは嫌なので入園を諦めました。


↑塀越しに中の写真だけはとりました。もちろんこれはただです。

 次は隣にある自然史博物館に行ってみました。動物の剥製などを陳列する施設ですね。


↑入場料です。外国人40000IRR。イラン人4000IRR。

 安さに心奪われ入りました。


↑中はこんな感じです。


↑ふた首の牛とか、珍しい展示物もあります。

 さておなじみエマーム広場の北にはバーザーレ・ゲイサリーイェという回廊型の商店街があります。どんどん北東へ向う道なのですが最終的にはマスジェデ・ジャーメというモスクに辿り着きます。中に入ろうとすると


↑こちらがその料金表です。

 外国人200000IRR。イラン人30000IRR。入るのが馬鹿馬鹿しい。やめました。


↑マスジェデ・ジャーメ正面にチャードル売り場がありました。女性は外ではお洒落の余地がありませんね。

 とぼとぼとエマーム広場に戻ってまいりました。


↑王族専用マスジェド、マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラーをバックに記念撮影。

 もちろんマスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラーにも入ることが出来ます。気になるお値段は


↑こちらです。

 外国人200000IRR。イラン人30000IRR!!!!!!!!! もういいです。

 次に、マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラーの反対側にあるアーリー・ガープー宮殿です。ベランダには大勢の観光客が陣取り、最高の景色を堪能なさっております。いいなぁ、自分もあのように楽しみたいなぁ。では、気になるお値段は


↑こちらです

 外国人200000IRR。イラン人30000IRR!!!!!!!!! もういいです。

 次に昨晩、中に入って拝礼を見学したマスジェデ・エマームです。気になるお値段は


↑こちらです

 外国人200000IRR。イラン人30000IRR!!!!!!!!! もういいです。

 ふてくされた上に炎天下、暑くてしょうがないので木陰で横になりました。夕方になって馬車が走り出した頃に起き上がりうろうろ歩いて時間をつぶします。

 現地の人にとっては東洋人が珍しいのかしょっちゅう声を掛けられました。きまって
「Are you Chin?」と聞いてきます。つまり「中国人か?」です。「No! Japon」と答えた途端、例外なくイラン人の顔は柔らかくなります。では「Yes I am Chin」と答えたらどういう顔をされるというのでしょうか? 気になりますが試しにやるようなことはしません。試しでも中国人とは名乗りたくないものです。

 日も落ち、そろそろ南バスターミナルに向います。出発まで1時間半ほどあります。どうしましょう?

 トイレに行っていいことを思いつきました。今日はもうチェックアウトしたので風呂には入れません。がしかし!イランの男子トイレには小便器はなく、すべて個室です。和式型でそれぞれの個室に洗浄用のシャワーが備え付けてあります。個室も広めでシャワー付。しかも昼の暑さの影響で水シャワーを浴びたとしても寒くわありません。ということは・・・・、

「トイレの中で身体全身洗っちゃおう」

というアイデアが浮かび早速実践してみました。結果、爽快気分を得るにいたりました。

 大変原始的ではありますが、イランではこの策は有効ではないでしょうか。広くはお勧めしませんが不可能ではありませんので。

 さぁ、向うはシーラーズ近郊の世界遺産・ペルセポリスだ!!
収支
バス 中心地→ジョルファ -10000IRR
ヴァーンク教会 -200000IRR
ベツレヘム教会 -150000IRR
航空券 シラーズ→テヘラン -2284000IRR
両替 100$→3520000IRR
自然博物館 -40000IRR
ピンバッジ -90000IRR
バス 中心地→南バスターミナル -10000IRR

残金
4221000IRR、370$、10000円、35.85MYR

レート
1$=103円 1$=35400IRR(イランの通貨 リエル)
2016.09.09 2016.09.11
Index
TOPへ戻る