2019年12月11日 生まれてはじめてのパキスタンで、宿事情の洗礼を浴びるの巻 
イスラマバードは誰もがご存知でしょう。首都ですから。では、ラワルピンディと聞いてピンとくる方はいるでしょうか?ピンとくる人は相当なマニアです。新興都市イスラマバードから15キロ、南に位置する古い街です。インドの首都デリーが、近代化されたニューデリーと旧市街地のオールドデリーに分けられてますが、パキスタンの首都もほぼ同様で、近代化されたイスラマバードと、そうではないラワルピンディに分けられているというわけです。結論から言って両都市とも”まったく見どころがない!!”のです。お世辞抜きで、まったく見どころがありません!!名古屋は”あまり行きたくない都市”の有力候補ですが、ここを訪れた名古屋人は皆、地元が誇らしくなるでしょう。「名古屋、がんばってるじゃないか!」と。それほど見どころがない場所です。

では、なぜ訪れたのかと言えば一国の首都であること。近郊に世界遺産があること。そんなところであります。

朝8時、ラホールのゲストハウスをチェックアウトしました。105番バスでラホール駅前広場に到着し、乗合いチンチーをひろってラホール・ジェネラルバススタンドに到着しました。「ラワルピンディ!!」と尋ねまくって乗るべきバスを探します。「こっちだ!」と言われなすがままにチケット代を払ってバスに乗ると客は数人でした。まぁ少なくとも30分以内に出発するだろうと思いきや、認識が甘かった!!

1時間30分くらい待たされました!!

パキスタンの大馬鹿野郎!!なすがままに動いた自分を責めるほかありませんでした。そういえば、前日。ラホール・フォートを見終わった後にジェネラルバススタンド目指して歩いたのですが、大通りを挟んでジェネラルバススタンドの逆側の歩道を歩いていた時に、北へ向う大型バスの助手が「イスラマバード?イスラマバード?」って大声を上げていたのを思い出しました。そのバスは今まさにイスラマバード(つまりラワルピンディ)へ向うバスだったのです。私のとるべき行動は、律儀にジェネラルバススタンドで出発前のバスを探すのではなく、大通りを挟んだ逆側でイスラマバード方面のバスに乗ってしまえばよかったのですが、チケット代を払ってしまった今となっては後の祭りです。大幅なタイムロスをしてしまいました。こういった雑な国を旅する際は、そのような繊細さ一つで結果が大きく変わってくるのです。

11時前にラホールを出発したバスは順調にラワルピンディに向いました。いちいち、インターチェンジを降りては客の乗降を繰り返すので、到着まで時間がかかります。諦めるしかありません。

ここで街の説明をしときましょう。イスラマバードはパキスタンの首都ですが、1947年のインドからの独立の際はパキスタン第一の都市・カラチが首都でした。カラチは国の最南端でどこからも遠く、国民は誇るべき新たな首都を望んだそうです。そこで1959年、ラワルピンディの北に新首都建設を決定。ギリシアの建築家の建設プランを基に1963年、一辺の長さが約2キロの正方形の碁盤目状の街区が、横に七つ。縦に四つ。整然と並んだ人工都市が誕生したのであります。政府官庁、大統領官邸、各国大使館などがあり、緑豊かで物静か。拍子抜けするほど国内の他の都市とは一線を画すのだそうです。ただ、見所がほとんどありません。地球のお歩き方もイスラマバードの「おもな見どころ」に割かれたページ数は首都なのにたったの2ページであります。また地下鉄や路面電車などがない上に、一辺が2キロの区画ですから、車がなければ移動に不便な街というとこになります。

続いてラワルピンディ。名所旧跡ゼロ。交通の要衝としてはイスラマバードよりもこちらの方が上という意味では主要都市。イスラマバードとの近代化の差が顕著で、ラッシュ時の渋滞は尋常この上なし。クラクション鳴り放題、空気は汚い、夜道は暗い。ろくなことがない、そんな街であります。

移動のしやすさからイスラマバードでなくラワルピンディを目指すことにいたします。ガイド本によるとラワルピンディのピールワダイというところにジェネラルバススタンドがあるそうで、どうやらそこにバスが着くようです。スローペースなバスに乗ってしまったため、ピールワダイに着いたらあっという間に日没になりました。ここからホテルあるエリアに移動せねばなりません。

さて、ここでこの国のホテル事情をお話ししましょう。ラホールの宿のwifiでラワルピンディのホテル事情を入念に調べておいて本当によかったです。日本人旅行者の旅リポートを見ると過酷な状況が報告されておりました。
@ ホテルが集まるエリアが限られること
A 小さく安そうなゲストハウスは外国人お断りであること
B 大きなホテルに泊まるほかないのだが、外国人客は足元をみられること
以上の事柄が報告されておりました。中にはそんな事情を知らずこの地を訪れ、ホテルを見つけるのに4時間ほどかかってしまったなんて記述もあったほどです。

入念に調べた結果、バスがつくピールワダイから乗合いスズキに乗ってフォワラ・チョークを目ざし、そこから徒歩で大きなホテルに飛び込んで交渉する。これしかありません。

バスが着いた場所はガイド本にあるジェネラル・バススタンドとは異なる場所でしたが、運転手が曰く、「ここがピールワダイだ」ということで間違いなくここがピールワダイなのでしょう。持参したコンパスでフォワラ・チョークのある南東の方角を割り出し、日没後のバスが密集するエリアを散策すると、南へ向う乗合いスズキを発見しました。尋ねてみるとフォワラ・チョークに行くというのです。ラッキー!!これで、ホテルエリアに王手です。

降ろされた場所はフォワラ・チョークの近くで、運転手は一緒に降りた客に「この外国人をフォワラ・チョークまで連れて行ってやれ」と言ってくれたお陰で、フォワラ・チョークに案内されたどり着きました。

なるほど、このエリアにはたくさんのホテルがあります。かたっぱしからゲストハウスに直談判しましたがすべて返り討ちにあいました。ガチで外国人はNGですね。国の法律で決まっているんでしょうね。完全に白旗です。一番高そうなホテル・アクバル・インターナショナルに行きました。一泊5000PKR(約3500円)だそうです。却下です。次にホテル・アンテパラに行きました。一泊3000PKR(約2100円)で個室だそうです。多分、現地人はもっと安く泊めてることでしょう。悔しいですが陥落です。鍵の写真だけUPしときます。(写真004参照)高い金をとるくせして、シャワーはお湯が出ません。クソホテルです。もしも、このホテルを利用する方がいらっしゃるならその点、覚悟してお泊まりください。

近所で100$札を両替して、持込みの食材で食事してとっとと寝ます。本当に、ストレスフルな国だと思います。いやな街だな。まったく。
今日の収支
※1PKR(パキスタンルピー)=0.7022円

105番ワゴンバス(リーガルチョーク→ラホール駅) 10
チンチー(ラホール駅→ジェネラルバススタンド) 20
バス(ラホール→ラワルピンディ ピールワダイバスストップ) 830
ビリヤニ 140
チャイ 60
乗合スズキ(ピールワダイバスストップ→フォワラチョーク) 20
ホテル 3000単4電池(4本) 60
両替 100$→15400PKR

残金 17515PKR、443$
2019.12.10 2019.12.12
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