2019年12月13日 濃霧のせいで入りが遅れて・・・それでよかったのかな?の巻
サッカル行きの車内で夜が明けました。宿一泊分が浮きました。外国人には安宿を使わせない方針のこの国では車中泊は有効な手です。

驚いたことに移動の間に二度も、乗客全員が警察官っぽい役人にビデオカメラで顔の撮影をされました。夜が明けて、とある関所では私だけバスから降ろされパスポートチェックを受け「これから何しに行くんだ?」と尋問を受けました。やはり普通の国とは事情が違うんですね。実が引き締ります。

濃霧によってスピードを出せず、サッカルに着いた頃には午前11時を回っていました。昨晩の午後7時に乗りましたから、約16時間の移動でした。

サッカルという街の名は誰も知らないと思います。私も今回、はじめて知りました。パキスタン最大の見どころといって言い、世界遺産・モヘンジョダロの拠点となる街です。ここから南西約100キロの位置にそれはあります。片道2時間弱と計算すると往復で約4時間。今から向うと帰路の途中で日没確定です。モヘンジョダロは明日に行くことが決定です。というのも、ガイド本にはモヘンジョダロの治安についてこう記されているのです。
「インダス川沿いの森林地帯では武装強盗団(ダコイト)による強盗事件や誘拐事件が発生していて、このエリアの旅行には危険が伴う。モヘンジョ・ダロへは飛行機を利用して往復することをおすすめする」と脅しにも似た警告がなされております。これは2008年発行の本ですから、2019年げんざいはどうなのかは定かではありません。

とりあえず明日の下見をかねて、サッカルのジェネラル・バス・スタンドに行ってみることにしました。ダーウー・バスターミナル前の大通りから出る乗合いワゴンバスを見つけることが出来ました。たどり着いた先のジェネラル・バス・スタンドは、先ほどのダーウーのそれとは大違いで極めて庶民的な分、ここの治安は大丈夫か?といいたくなるような、雰囲気でした(写真003参照)。やはりダーウー・エクスプレスは一般庶民にはなかなか手が届かない交通インフラなのかもしれません。

ガイド本の地図を見るとモヘンジョ・ダロの近郊にラールカーナという街があります。そこまでいけるバスを探しているうちにようやくそれらしきバスを見つけました(写真004参照)。明日、これに乗ってモヘンジョ・ダロに行こうかと思います。こうして下見をしっかりしておけば、明日は無駄な時間を使う必要がなくなるでしょう。

下見を終えてサッカルの中心地に行きました。これから宿探しです。メイン通りの大きなホテルが2軒ありました。がしかし、2軒とも満室でした。こんな小さい街で満室ってうそだろ?と思いましたが、しかたありません。ちょっとピンチです。すると2軒目のホテルの男が玄関先でチンチーを呼び止めると「これに乗れ。ドライバーに50PKR払え」と言うのです。「何じゃこれ?」ってな展開です。言う通りにすると、ここから約500メートルくらい移動した所に恐らく街一番の大きさのホテルに連れて行かれました。もはやこのホテル一択ですね。一晩5040PKR(約3500円!!)ってどうよ?(写真005参照)部屋の中にはバスタブがありましたが肝心の栓がないという、嫌味か!といいたくなるような設備。意地でも知恵を働かせて湯船につかってやったわ。本当、パキスタンの宿事情って最悪ですね。宿事情が悪くなければきっと、カラチにも行っていたと思いますが、もう二度とこういった不快な思いはしたくないのでカラチ行きは断念しました。

荷物を置いて、市内を歩き回りました。近くにあの有名なインダス川が流れていました(写真006参照)。初見は勘当しましたがものの3分で飽きました。だって、単なるおとなしい川なんですから。

サッカル駅にも行ってみました。ここは駅前に広場もあって活気がありますね。子供達がいたるところで草クリケットに興じてました。切符売り場の混雑は後進国ではごくごく当たり前の風景となります。今回は鉄道は利用しないです。ここの国の鉄道はあまりにも危険なので。日本を旅立つ間際に、客車から出火して多くの乗客が死亡したという記事を読んだばかりですし。乗る勇気がわきませんでした(写真007〜010参照)。

日没が近いのでホテルに戻ります。日没後に一人でこの街を練り歩く度胸は私には微塵もありません。戻る途中で魚売りの露店がありました(写真011〜013参照)。写真では伝わりきれないかも知れませんが、衛生的にえげつなかったです。これがこの街の平均なのだと思います。この地の住民は皆、力強いというか外の世界を知らないというか・・・。日本人に生まれて本当によかったです。

もう怖くなってきたので、部屋に戻ってwifiで明日のモヘンジョ・ダロ周辺の情報を集めることにいたします。
今日の収支
※1PKR(パキスタンルピー)=0.7022円

乗合ワゴンバス(ダーウーバスターミナル→ジェネラル・バス・ターミナル) 30
トゥクトゥク(ジェネラル・バス・ターミナル→サッカル市街地) 30
トゥクトゥク(ホテル従業員に乗せられ、別のホテルに移動) 50
ホテル 5040
キャッシング +10000

残金 15210PKR
2019.12.12 2019.12.14
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