2019年12月19日 近代都市で宿代けちると罰ゲーム状態になったよの巻
今日はチャンディーガル見物です。チャンディーガルという街を説明します。インドの首都デリーから北に約250 km に位置するチャンディーガルは、もともとパンジャーブ州の州都でしたが1940年、パキスタン独立に伴いパンジャブ州の中心地ラホールはパキスタン領となりました。そこで新しい州都として選ばれたのがここチャンディーガルであります。

街の様子が他のインドの街と比べて大きく異なっているのは、57のセクターに分けられた碁盤目状の計画都市だからです。 最大の見所は、モダニズム建築の巨匠ル・コルビュジエが手がけた建築が点在し、2016年に世界遺産に登録されています。インドにありがちな雑多な下町風景とは明らかに異なるここチャンディーガルに、居を構えるというのはインドの中でも相当な勝ち組的な存在になるということです。

これだけ聞けば、どこを切り取っても理想的かつ近代的な営みが あるのだろうと思ってしまいますが、中に入ってつぶさに見れば色々なことが分かると思います。事実、中心地から遠いセクターにはスラムがあるそうですから。それが現実というものです。

見所が集中するのはセクター1という官庁街で、ル・コルビュジエが設計したモダンな建物が集まっている箇所です。セクター1のツーリスト・インフォメーション・センターで10時までに受付を済ませます。このエリアはここから出発する無料のツアーに参加する以外、接近して見物することはできません。午前10時出発のはずでしたが、どこかの小学校の修学旅行の到着が遅れたため約40分ぐらい繰り下げてのスタートとなりました。

この官庁街のことを世界遺産キャピトル・コンプレックスといいます。まず最初に訪れたのが高等裁判所の建物です(写真001〜004参照)。コンクリート打ちっ放しの曲線美豊かな建築物に目を奪われてしまいました。残念ながら中に入ることはできませんでしたが、見た目からして疑いようのないこの国のエリート判事たちが玄関先で雑談をしておりました。インドの下町ではお目にかからない知的空気がこのエリアに凝縮されているのです。この広いインドの中でも、ひょっとしたら「ここだけが近代化されている箇所じゃないのか?」と思えたほどです。普段のインドと違う本当に別世界でした。

続いてチャンディーガルの象徴オブジェ、オープンハンド・モニュメントに移動しました(写真005〜006参照)。作者の思いつきとしか言いようのない形状のオブジェでしたが、これが実に馬鹿でかい!馬鹿でかいから象徴たりえるのでしょうが、さぞやメンテナンス料も相当かかるのだろうな部外者ながら少し心配してしまいました。続いて、だだっ広いエリアをツアー客が固まりとなって西へと移動し、これまた馬鹿でかい議事堂の前へと行ってまいりました(写真007〜009参照)。なんと、ここは中に入れてくれるのです。セキュリティがとっても厳重で全ての荷物を玄関に預けスマートフォンカメラ電子機器を持ち込むこともできません。ですから本当に見物だけです撮影はできません。天井の高い議場へと招き入れてくれました。

これら約1時間以上にわたるもてなし全てが、無料なわけですからこれは実にありがたいサービスです。デリーに滞在して、まる一日開いてしまったということがあったとしたら、日帰りでここを訪れるのも十分ありかと存じます。ツーリスト・インフォメーション・センターに戻ると、無料のレンタルサイクルがありました。パスポートと引き換えに借りることができました。1セクターの長編が約1.4 kg ですから、徒歩で見て回るというのは不可能であります。トゥクトゥクでの移動が最適ではありますが、どれだけぼられるかわからないので、必死に自転車をこぐことにしました。ここから5 km 以上離れたルコルビュジエ・センターに出かけ直筆原稿や貴重な写真を見ることができました(写真011〜012参照)。残念ながらお土産ショップは鍵がかかって中に入れませんでした。

次に北西へと向かいチャンディーガル大学へ行き敷地内にあるモダン建築を見て回りました(写真013〜014参照)。この時点で相当へとへとにはなりましたが頑張って移動します。博物館美術館は集まるエリアがあるます。特に政府博物館&美術館の建物は上野にある西洋美術館とそっくりでありますインフォメーションセンターに戻り自転車を開始パスポートを取り戻すことができました。

そこから歩いて出かけたのはネックチャンド・ロックガーデンという奇妙な公園です(写真016〜023参照)。キャピトル・コンプレックス建設の際に出た大量のゴミを集め、インド人職員が秘密裏にコツコツと建設をしたといういわくつきの公園です。取り壊されても仕方のないところをあまりの出来の良さに建築並びに保存が許されたという実にユニークな公園であります。チャンディーガルの中でここが一番人が集まる賑やかな場所でした。それぞれのオブジェに対する発想がぶっ飛んでいて、見てて飽きないのですが、もちろんまねのしようがなく生まれもっての天才と言うべきか奇才と言うべきか、そんな芸術家がこしらえたものであるというのがここへ来るとよくわかります。

ここを出ると日没になりましたので今晩の宿に行くことにいたします。昨晩ホテルの wi-fi を使って Booking . com で予約したチャンディーガルで最安値のゲストハウスに泊まります。サイトによると午後3時からチェックイン可能とあるので自転車を借りている間にチェックインをしに足を運びました。インドでは珍しい、美しい戸建てが立ち並ぶエリアの一角にそのゲストハウスはありました。恐る恐る中に入ると、髭もじゃのむさ苦しいおじさんが応対してくれました。パスポート並びにインドビザのチェックを受け案内された個室を見て我が目を疑いました。そこはあまりにも典型的な独房だったのです(写真024〜026参照)!!

計画都市にして近代都市のまん真ん中に、激安で部屋を確保するというのは所詮無茶なチャレンジなのであって、決して他人に勧めることはできません。ただシャワーを浴びて自分で持ち込んだ食べ物を食べ、寝て起きて、この場を去るだけのことですからどうということはありません。ただこの季節、北インドの夜は結構冷え込みますので完全に閉まらない窓から入る冷たい風には相当悩まされました。部屋の入口の扉が鋼鉄で、しかも鍵が鋼鉄の南京錠であった点も尚一層、独房感を煽ります(写真027〜028参照)。そんな煽ってどうする?

一泊たかだか350INR(約525円)ですから何も文句は言えません。破格であることは間違いないのです。夜があけたらバスに乗ってインドの首都デリーに向かいます。我慢、我慢・・・・。
今日の収支
※1INR(インドルピー)=1.53円

トゥクトゥク 10
ゲストハウス 350
美術館 15
建築博物館 10
ロック・ガーデン 30
水1L 20

残金 2327INR
2019.12.18 2019.12.20
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